こんにちは、トミセン(@tomisenblog)です。
この記事にたどり着いたあなたは、これからプログラマーを目指しているけど、
「Sler系とWeb系って何が違うの?」
「Web系はSIerと比べて本当にいいの?」
──と、考え始めているところかもしれません。
そこで今回はそんなお悩みを解決する
ずばり!「転職するならSlerではなくてWeb系にいくべき理由」についてご紹介します。
私は現役のエンジニアです。私自身も30代から転職を経験しましたが、当時はIT業界のことがわからずに多くの失敗をしました。
そんな当時の私と同じ悩みを持っている方に、IT業界の事情を詳しくご紹介したいと思います。
しっかり解説していきますので、最後までじっくりと読んでみてください。
それでは一緒にみていきましょう!
- プログラマーを目指している人
- エンジニアとしてどんなキャリアを進めばいいか迷っている人
Sler系とWeb系の違いとは?
まずは、SIer(エスアイアー/エスアイヤー)系企業とWeb系企業の違いについて紹介します。
SIer系企業とは?
SIer系企業とは、「他社のシステム構築をしている企業」です。
たとえば、銀行などにはIT技術者はいません。なので、SIerに依頼して依頼システムを開発してもらうといった感じになります。
実際の開発は、SIer企業ではなく、下請け企業のエンジニアが行っていきます。
二次請け、三次請けに依頼する際には手数料を取るので、人売りビジネスといういわれることもあります。
SIer系企業は、日立、NEC、東芝など有名な企業が多いですね。
Web系企業とは?
Web系企業とは、「Webサービスを使って自社サービスを提供する企業」です。
会社に所属したエンジニアが、自社のサービスを開発します。
SIerが他社のサービスを作るのに比べて、自社のサービスなので自由度が高く、新しいことにチャレンジをする雰囲気があります。
楽天、LINE、クックパッドなど、実際にみなさんが利用しているサービスの企業などの多くがWeb系企業になります。
Web系企業がSIerと比べて本当にいい3つの理由
①疲弊する
SIer系企業ではウォーターフォール開発という手法で開発します。これが構造的にシンプル疲弊します。
なぜなら、後戻りできないからです。
ウォーターフォールという言葉の意味は「滝」のこと。では実際のウォーターフォール開発がどんなものかというと、こんなイメージ。
右から左に流れていくイメージです。
よーいドンとスタートを切ったら全力で前へ進んでいきます。滝が逆に流れないのと同じで逆戻りはしません。つまり、途中でズレが発生しても修正の機会がありません。
システムを依頼したクライアントがチェックするのは最後の最後。こんなんじゃない!となったら大きく戻ってやり直しです。
そのしわ寄せは、現場で働いているプログラマーの下請けのに大きく跳ね返ってきます。
「そんな大失敗は毎回あるわけじゃないでしょ?」と思いますよね。もちろんそうですが、システムの失敗率は25%。決して少なくありません。
構造的に失敗を現場に押しつけることになるSier系の開発は、疲弊することになるでしょう。
Web系企業の場合は短サイクルでチェックを繰り返していく開発方法になるので、大きな戻りやズレを解消できます。
②スキルが身につかない
SIerで仕事をしていても、スキルが身につきにくいです。
理由は、分業化と細分化された仕事につくことになるから。
特に下請けで開発に参加すると、言われたことを淡々とやるだけになりがちです。
- エンジニアでなくてもできる作業
- プログラムではなくて書類作成ばかり
- 何万件というテストの繰り返し
ということも多いです。
もちろん、テストだって考えながらやればスキルは身につきます。経験の少ないうちは必要な作業なことは確かです。
ただ、創意工夫する余地のない、ベルトコンベアで流れてきたような仕事でモチベーションを高く保っていられる人は少ないでしょう。
一方でWeb業界は自社のサービスになるので、端から端まで関わっていけるので、スキルアップがしやすい環境になります。
③体質が古い
SIer系企業は昔からある大きな会社が多く、体質が古くて昔の日本の企業のイメージそのままです。
お付き合いしているのは銀行・保険に行政。大体スーツの会社ですよね。相手先のオフィスに出勤して働くことも多いので、自分たちだけが私服というわけにもいきません。
客先にいる人はスーツ。自社に残っている人は私服OKでも良さそうですが、なぜかそういうこともありませんね。
開発中に個人情報を扱うことなんて皆無ですが、それでもお客様の業務の性質があるので、
- リモートワーク
- 服装自由
- おしゃれなオフィス
は、一番遠い存在になるでしょう。
古き良き時代を残すと言えば聞こえはいいですが、昔のままで少しも進歩や発展がないと言ってしまえば、それまでと言う感じがあるかもしれません。
Web系企業がどうかというと、それはまぁ、みなさんの方が良く知っているかもしれませんね。キレイでおしゃれなオフィスに私服の社員。つまり、そういうことです。
SIerは悪そのもの?【いいところもある】
じゃあ、悪のそのもののような存在か?というと、いい面もあります。
SIerというよりはその下請けのSES企業の話になりますが、実は就職がしやすいのです。
諸悪の根源のように言われているSES(客先常駐)ですが、個人的にはそれほど悪くないと思っています。
①就職しやすい
②毎日定時の仕事も意外とある技術を身につけてしまえば転職も出来るし、スキルを身につけたのに就職できないよりはいい。
あとは、タイミングよく定時の仕事に潜り込めれば安泰— トミセン|エンジニアの応援者 (@tomisenblog) September 28, 2020
SIerは大きなシステムの開発を受注すると、大量のエンジニアが必要になります。
そのタイミングがあるので、人材は常に必要になりますし、未経験エンジニアも開発現場に入ることができます。
会社でチームとして一緒にプロジェクトに参加すると、メンバー全員で何人分の仕事と言われるので、先輩のフォローを受けながら働けるでしょう。
そういう面では、SESもエンジニアの育成に貢献していると個人的には思っています。
実際に、そういうところで経験を積んでから、実力を付けて自分のやりたい開発に移っていくキャリアプランを考えているエンジニアも多いです。
Web系業界の悪い面は?
残念ながら、Web系企業にも悪い面があります。
技術の移り変わりが早くて、勉強が大変なことです。
ベンチャーやスタートアップ企業が多いので、常に新しい技術を取り入れたりすることも多いです。学び続けることが必要です。
新しい技術が多いということは、スタンダードが固定されていないということでもあります。違う会社に移ったら、使っている技術がまったく違うなんてこともありますね。
とはいえ、「こんことがやりたい。」「とにかくやってみよう。」というチャレンジ精神があれば、乗り越えられますね。
まとめ:Web系を目指してSIerも頭の片隅に
構造的に疲弊しにくくて、スキルが身につきやすいWeb系を目指しましょう。
ただし未経験でWeb系企業への就職は難しい面もあります。
経験者という肩書を手に入れるために、就職しやすいSIer系企業へ就職して1~2年の経験を積むことも視野に入れましょう。
経験者になれば、転職の可能性は広がります。